続・富士山
富士山からのご来光を見るために、
午前1時半、ヘッドランプを装着して山小屋を出発。
山頂までの道には沢山の登山者たちの明かりが続いています。
ご来光と共に楽しみにしていたのは富士山からの星空でした。
以前に一度、五合目の山小屋から見た星空に感動して、忘れられず、
それならばもっと高い所から見た星空はどんなに綺麗だろうと思っていました。
皆で連なってゆっくり八合目、九合目を登って行くと、
目の高さにオリオン座が見えます。
名前は知らないけど無数の星々と天の川も。
疲れも気にならないほどの素晴らしい景色でした。
登山者たちの明かりを一斉に消したら、さらに綺麗だろうなぁ。
この星空を見られただけでもここまで登ってきた甲斐がありました。
そして、空の向こう側はゆっくりと少しずつ赤くなっていきます。
日の出の予定時刻は午前5時過ぎ。
山頂までは間に合うか間に合わないかというところです。
次第に空の向こうの赤色がはっきりとしてきたその時。
突然に立ち込める白い雲…。
あっという間に夜明け前の星々を覆い隠し、
見とれるほどの美しい光景は一変します。
それと共に霧雨のような細かい雨、時々強い風まで出てきました。
えー!!
朝方の寒さに加え、水滴と風の冷たさで凍えるようです。
防寒対策をなめていたか…!
周りの登山者たちも、立ち止まって座り込む人たちが増えてきました。
頂上までは本当にもう少しなのに、なかなか前に進めません。
渋滞対策のためか誘導する係の人たちが、
「止まっても寒いだけですよー!とにかく進んで下さい!」
富士登山は突然過酷なものに変わりました。
(つづく)